海賊王子ヒースコート(1)
見れば、ランバートが他の船員達を引き連れ入ってくるところだ。
「よっしゃランバート!!待ってたぜ!!」
レイバンがガッツポーズを送る。
「遅くなりすみません。まだ間に合いますよね?」
ランバートは後ろの仲間が抱えているダンボール箱を嘆願者席まで運ばせた。
「ジック島民から集めてきた嘆願書です。全部で四十三あります」
「四十三!?一気に増えたわね」
ヴィンセントがハワード達にダンボール箱の中身を確認させている間、ランバートは前に進み出た。
「ランバート・ビーンです。私も嘆願を行います」
「オレ達もするぜ!!」
「船長!砲術長!生きてっかぁ!」
「また一緒に海で暴れましょうや~!」
ランバートと共にジック島から戻って来た六人の下っ端船員達も嘆願者に加わる。