海賊王子ヒースコート(1)
「その通り!判決を下すわ!クレマン海賊団の船長ダリウスを私拿捕船の船長とする!セルーデン島に行ってアーチェン・ドルニカの尻尾を掴んできなさい!」
「マジかよ!!俺様のブラックエンジェル号が私拿捕船!?軍のために働けってか!?」
「船長、ここは素直に従うべきです。役目を終えたらまた海賊に戻れるんですから」
憤慨するも、ヒースコートの言葉にチッと舌打ちをするダリウス。
彼は嘆願者席を見て自分の信頼する仲間達に呼びかけた。
「テメーら!!すまねぇ!!付き合ってくれっか!?」
「当たり前っしょ!!」
「船がシダなんとかになろうと、船長は船長でしょう!?ついて行きますよ!」
「船長達が戻ってくるなら何でもいいぜ~!!」
「テメーら…。サンキュー」
ダリウスの瞳に温かい光が灯る。