海賊王子ヒースコート(1)
「お帰りダリウス」
エリオットの挨拶に頷きながらも、船長ダリウスはテキパキと指示を出した。
「すぐ出航するぞ!準備しろ!」
ダリウスの大声に、船内からロディを含む待ち組がバタバタと出てくる。
「船長、ヒースコートとレイバンがまだですが」
ランバートが辺りを見回して報告すると、ダリウスは予想していたようにニヤリと笑んだ。
「ジャッキー!」
お気に入りのジャマラガラスを呼ぶ。
「ジャッ!ジャッ!」
奇妙な鳴き声を発しながら、すぐに飛んできたジャッキー。
「ヒースコートとレイバンの迎えに行ってやれ」