荒れ球リリーバー
帰宅後。
ベッドに仰向けになり、自宅の白い天井を見つめて考える。
さっきの何?
告白?
授業が終わり須永先生は、片付けをアシスタントの私に一任してからいなくなった。
今の私の脳内は、8割はセイとユリの事、2割は須永先生の事。
テーブルの上に置かれた週刊誌に視線を移すと、相変わらず絵になる二人の姿を見えて涙腺が少し緩む。
「あれ?」と思わず声が漏れたのは、ボンヤリする視界の中、何気無く本棚を見ていたら気付いたから。
ユリのエッセイ本が、なくなっている。
でも今は見てると辛いから、ない方がいいかも。