荒れ球リリーバー
素直じゃない私の欲情を満たすように、誠一郎は律動を加速させた。

「あっ」

更に刺激を与えられる身体は、どんどん高みを目指して行く。

「セイッ…私、もうっ…」

「んっ…いいよ…俺もイクッ…」

「ふっ…あぁっっ!!」

身体の奥で何か弾けるような感覚。

何も考えられず真っ白になる脳内。

枯れる程大きな声を絞り出す声帯。

セイの言葉を合図に、私は奴の腕の中で果てた。



プロ野球選手と言う奴は、実にタフだ。

「志乃」

情事の後。

セイは、寝転んだまま私を抱き締める。

名前を呼び、顔を覗き込んで来た。

嫌な予感がする。

「俺、まだしたい」

予感的中。

甘えた声と妖艶な瞳で、ねだって来た。
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