【短編】翼をもつ君へ

あたしは君に翼が欲しいと話した事があった。

だから背中に羽のタトゥーを入れたい事も話していた。

君はあたしにネックレストップを渡すと

『惠 背中に羽のタトゥー入れたいってゆーとったやろ。だから 女の子の体に墨入れるのは良くないから、俺なりに考えて、これ 俺がデザインして作ってもらってん』って言った。

あたしは嬉しくて子供のようにはしゃいだ。

君がくれたあたしの翼

しかも輝く太陽も

あたしには明るい未来に向かって飛ぼうとしているみたいに見えた。

君がそう望んでいてくれてるみたいにも思えて

あたしは

『ずっと大事にするね！』って言った。

でもね

君にはナイショだったけど…

あたしはこの時もうすでに翼を持ってたんだよ。

君の夢を一緒に叶えたいと思う希望と言う翼を…。