泣き虫総長と5ヶ月恋愛
なぜなら、さっきまで背中を撫でるので必死で気づかなかったが、
ツキトは特攻服を着ていた。
背中には、『輝夜蘭』と金色の刺繍。
蘭と狼がお互いを見つめ合うように刺繍されていた。
さらに、ベンチの後ろにはバイクがあった。
「あっあの…」
恐る恐るツキトに声をかける。
「ありがとうな。助かった」
そう言いバイクに跨がりエンジンをふかしたツキトは、
振り向きざまに自分の胸を2回トントンと叩き、私を指差し笑い走り去って行った。
少し呆然としていた私はさっきの出来事を全て思い返していた。
なぜ私は、あのときここへ来ようと思ったのか、
なぜ泣いてもいいと言ったのか、なぜ背中を撫でてしまったのか。
全てよくわからなかった。でも、ツキトを助けられたことには、違いない…きっと。
RURURURU…
「もしもし…綺輝?」
『うん?どうした?』
「あのね…」
中学生になって初めてできた友達、今は何でも相談できる親友の綺輝に電話した。
公園に行かなければならない気がしたこと。
男の人に出逢ったこと。
ツキトと言う人だということ。
特攻服を着ていたこと。
背中に『輝夜蘭』と刺繍していたこと。
全て話した。
ツキトは特攻服を着ていた。
背中には、『輝夜蘭』と金色の刺繍。
蘭と狼がお互いを見つめ合うように刺繍されていた。
さらに、ベンチの後ろにはバイクがあった。
「あっあの…」
恐る恐るツキトに声をかける。
「ありがとうな。助かった」
そう言いバイクに跨がりエンジンをふかしたツキトは、
振り向きざまに自分の胸を2回トントンと叩き、私を指差し笑い走り去って行った。
少し呆然としていた私はさっきの出来事を全て思い返していた。
なぜ私は、あのときここへ来ようと思ったのか、
なぜ泣いてもいいと言ったのか、なぜ背中を撫でてしまったのか。
全てよくわからなかった。でも、ツキトを助けられたことには、違いない…きっと。
RURURURU…
「もしもし…綺輝?」
『うん?どうした?』
「あのね…」
中学生になって初めてできた友達、今は何でも相談できる親友の綺輝に電話した。
公園に行かなければならない気がしたこと。
男の人に出逢ったこと。
ツキトと言う人だということ。
特攻服を着ていたこと。
背中に『輝夜蘭』と刺繍していたこと。
全て話した。