片想い
「私達も帰ろうか。」
「帰ろうかじゃないわよ、ちゃんと話してくれるまで、今日は帰さないからね。」
涼子のこんな真剣な顔を見たのは、3年前のあの時以来な気がした。
「分かった。」
「よし、じゃあ、久しぶりにBlue Heartに行く?」
「大学卒業以来だから3年振りかな。オーナー、元気にしてるかな?」
Blue Heartは、大学時代、よく飲みに行っていたBARだ。私達のおじいちゃんぐらいの年齢のマスターが1人で切盛りしている。