片想い
「またまた、オーナー、私、ジントニックね。菜月は?」
「ファジーネーブルで、お願い」
「了解」
注文をしながら、カウンターの真ん中の席に腰を下ろす。涼子と来る時は、いつもこの席だった。
「はいどうぞ。」
「ありがとう、じゃあ、オーナーとの久しぶりの再会にカンパイ。」
「カンパイ」
3人でグラスを目線の高さに上げる。一口、カクテルを飲むと、甘さが口の中に広がる。久しぶりに飲むオーナーの作ったカクテルは、3年前と変わっていなっかった。