片想い
「3年間、ほとんど思い出さなかったのに、急に夢に出てくるようになったから、何か意味があるのかなって。」
「菜月の気持ちも分かるよ、でも、あの時は、学生だったし、ああするしかなかったと思うよ。」
オーナーは、グラスを磨きながら、黙って、私達の話に耳を傾けていた。学生たちは、楽しそうに笑いながら、サークルの合宿の思い出話をしている。
「分かった。菜月が決めるまで、もう何も言わない。だけど、辛い時は、いつでも相談して。私は、菜月の味方だから。」
「涼子、ありがとう。」
「そろそろ帰ろうか。」