片想い




入学してすぐに大学の新歓コンパで3つ年上の先輩にアドレスを聞かれた。野球なんかまったく興味がなかったけど、大学での繋がりを作るために、一応、入った。そこから、メールや電話をするようになり、告白されて付き合った。



人生で初めての彼氏だったから、すごく浮かれていた。でも、先輩は4年生だったため、就職で6月には地方の実家に帰ることになった。3カ月の恋だった。



2人目は、1年の秋頃に友達に誘われた合コンで知り合った同い年の人だった。大学は違ったけど、1年近く付き合ったが他に好きな人が出来たと、突然振られた。



でも悲しくなかった、むしろホッとしている自分がいた。皆と話を合わせるために彼氏を作り、本当の自分を見せられない毎日に疲れ始めていた。



それからずっと独りだ。



「菜月さん、出勤押しておきますね。」



「お願い。」
< 46 / 132 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop