片想い
来月には、卒業論文のテーマを仮提出しないとなあ。就活ももうすぐ解禁だし、忙しくなるな。ふと、隣を見ると開始10分で涼子が爆睡していた。
チャイムが鳴り、授業が終わった。生徒たちもぞろぞろと出口へ向かう。
「うーん、よく寝た。よし、バイト頑張ろう。菜月、スーツよろしくね。」
「明日、持ってくればいい?」
「お願いします。」
「分かった。」
出口に向かいながら、涼子から引き換えの紙を受け取る。
「昨日のイケメン店員さんいるといいね。電話は、女性のスタッフさんだったんだよね。」