片想い

動き出した想い









来週は、英語のテストがあり、その勉強のため、菜月は、涼子と大学に残り勉強していた。



高山さんとお茶をした時から、すでに1週間が経っていた。しかし、菜月は、連絡をするどころか貰った名刺もコートのポケットに入れたまま忘れていた。興味を持っていたはずなのに、目の前の事だけに集中してしまうところが、菜月の悪い癖だった。



「菜月、ここどうやって訳すの?」



そう言って、涼子は、英語のテキストと辞書を持ちながら、菜月に質問をしてきた。



「ここは、後ろから前の名詞に掛かるだけ」



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