片想い








店の看板は、BlueHeartの名前と書かれていた。高山さんが開けてくれたドアを先に潜る。中には、初老のオーナーと棚に飾られていたボトルの数々が目に入った。



「あれ、敏輝君、今日は、彼女と一緒かい?」



オーナーは、私達が入っていくとすぐに高山さんに声を掛けた。



「彼女じゃないよ。」



高山さんは、すぐに否定したが、菜月はその一言にすごく落胆してしまった。



「こちらは、塚原菜月さん。こっちは、オーナーの藤井さん。」



「初めまして、塚原菜月です。」


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