片想い




「今後の詳細につきましては、後日、書類を郵送するので、そちらでご確認下さい。また、不明点については、書類に記載されている番号までお問い合わせ下さい。では、最後の学生生活、楽しんで下さいね。」



「はい、分かりました。失礼致します。」



相手が切ったのを確認してから、すぐに電話帳で敏輝の番号を呼び出す。駅の時計で確認すると、ちょうど休憩を取っているだろう時間だった。呼び出し音が暫く鳴る。すると、突然、声がした。



「もしもし、菜月、どうした?」



「敏輝、あのね、推薦の会社から内定貰えた。」




しかし、すぐに敏輝からの反応はなかった。心配になり菜月が呼びかける。



「敏輝?」


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