片想い




敏輝は、菜月の身体を引き離し、泣きやむように口づけをした。そして、しだいにその口づけは深くなり、敏輝は、そのまま菜月の身体をソファに押し倒した。



ソファのスプリングの音が響く中、2人は、もうすぐ絶頂を迎えようとしていた時、敏輝は、菜月の耳に自分の唇を近付け一言呟いた。



「愛してる。」



菜月も応えようとしたが、すぐに頭の中が真っ白になり、そのまま眠りに落ちてしまった。落ちる前に、一瞬の敏輝の表情が見えたが、敏輝の唇が「ごめん。」と言っているように見えた。




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