片想い








つい先週まで、嬉しそうに敏輝のことを話していた菜月が急に敏輝の事を話さなくなって、涼子は心配していた。最初は、ただのケンカかと思っていたが、菜月がなかなか話したがらないので、暫く、そっとしておいた。



「菜月、もう食べないの?」



昼休み、菜月と涼子は、お弁当を食べていたが、菜月は、お弁当の中身を半分残してふたをした。



「菜月、最近、痩せたでしょ。菜月が話してくれるまで待とうと思ったけど、高山さんと何かあったの?」



「実は、敏輝、福岡に転勤になったの。今週末に引っ越すらしい。」



「そうだったんだ。っで、菜月は、高山さんと続けるの、別れるの?」



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