黒猫ちゃんの憂鬱2
「今からミナのトコ行くから、当分帰ってこない」
『だから?』
「付いてくるか残るか、決めろ」
『んー・・・・・・・、行く』
「着替えろ」
ガサガサッ
クローゼットの中を荒く探してTシャツを引っ張る。
一応旅行、ではないけれど、海外行き用の大きいケースに半そでのTシャツやら短パンなどをぶち込む。
『でもよお、何で今からなんだ?急ぎか?』
「・・・車で話す」
プルルルルルプルルルル
―――はい、こちら美神グループの社長の執事をやっております、黒瀬です。どちら様でしょうか?
相変わらず長い。
「いつものマンションのしたに車を止めてて。運転は俺がするから、あと・・・モエ達には内緒で」
―――かしこまりました。ですが、何故赤木様には内緒で・・・。
「最近の聖神の噂、全部自分だからさ。あと迷惑がかからないようにとしかいわないで」
―――かしこまりました。