オオカミ少年。
日常茶飯事。
「ちょ、平山!」
「何?」
「お前がカッコいいって言ってた多田がお前のこと好きなんだって!」
「えっ、うそ!ほんとに!?」
「いや、嘘。」
今すぐぶん殴ってやりたい衝動に刈られているあたし、平山歩未(ヒラヤマアユミ)と、憎たらしいこの男、中田悠(ナカタユウ)はただ隣の席だというだけの関係である。
「ちょっと何、殴られたいの?」
「あははっ、だってお前おもしれーんだもん。いやー、これだけ騙しやすいやつ他にいねぇよ。」
「今すぐ消えろ」
いつもあたしにしょうもない嘘をついてくる。……そのしょうもない嘘に騙されているあたしも、悪いんだけど。
隣の席になって急に絡んでくるようになった。
迷惑極まりない。
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