オオカミ少年。

「っーーバーカ!」

「はぁ!?」

ムスッとした中田は色々言いたいことがあったんだろうけど、全部まとめて「バーカ!」と言った。


「中田うるさいぞー」

そしてそこで、日本史のおじいちゃん先生が初めて中田のことを注意した。


「…すいませーん…」

渋々ながらも謝って、一度チラッとあたしを見てそのまま机に伏せてしまった。

ほんと謎。


どうにか帰るまでに機嫌が直っててくれればいいけど、今7限目なんだよね。これが終わったら帰るんだよね。


直るわけない。

だって、中田だもんね。

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