オオカミ少年。
「ふふっ、30番!」
再び中田の隣に座ることが決まった。
『またかよ!』
クラスメートの揃った声が教室内に響く。
またかよ、なんて言いながらも、みんなの顔は"やっぱり"って感じでどこか嬉しそう。
何だ、みんな期待してたわけ?
「やっぱり平山は俺の隣!」
「たまたまだよ、今回は。」
「いや、俺は何となくこうなる気がしてた。」
あたしと同じことを考えてた。
「ほんとにお前らうっとおしいくらい運がいいな。席替えの意味がない。」
担任も呆れ顔で。そんな担任に中田は一言。
「まぁ、当たり前の結果だし?」
と言ってドヤ顔でニヤリ。
【END】