オオカミ少年。
【平山は貰った![画像添付]】
さっき撮ったばかりの写メが添付されているメールは、宛先人が中田になってる。
「ほんと、みんな中田のこと大好きだね。」
「ちげーよ!俺らは中田のことが憎たらしいだけ!」
好きなくせに。
―ヴーッ、ヴーッ…
ポケットの中で響くバイブの音。
「あ…」
さっきのメールを中田に送って数十秒後のことだった。
【中田悠】
中田からの着信。
「あ、中田からじゃん。」
画面を覗き込んできた中田の友達は、やっぱり楽しそうに笑ってる。
「さすが中田!」
あたしの彼氏はほんとに人気者だ。ここにいなくても、みんな彼を気にして。
「もしもし?」
『平山!?』
「うん、平山だけど。」
『何さっきのメール!』
あたしの携帯から送ったわけでも、あたしが送ったわけでもないのに、何であたしに聞くんだろう。