オオカミ少年。
彼氏?いや違う。
"昼休みに体育館裏で待ってます。"
「おぉぉー…ラブレターってやつ?」
友達が隣から覗き込んで何だかよく分からない声を発した。
「違うでしょ。」
机の上に置いてあった小さな紙には、可愛らしい女の子の字が並んでいた。
女の子の字って時点で、まずラブレターはないわけで。体育館裏ってとこも何か怪しい気がする。
「もちろん行くんでしょ?」
「んー…まぁ、一応ね」
もしほんとに用事があるなら、行かないのは可哀想だし。
でも、名前ぐらい書いてほしかったな。
「男の子だったら報告よろしくね!」
ニヤニヤしながら走って自分の席に戻って行った友達。変態みたいだからニヤニヤしないでよね。