オオカミ少年。
「体育館裏ねー…」
可愛らしい字を眺めていると、教室のドアが勢いよく開いて中田が超笑顔で入ってきた。
朝からそのテンション何?
「おはよー!」
色んな子に声かけられてて、それに一々返事を返す中田を少しだけ尊敬した。朝からすごいなって。
「おはよ平山!」
「おはよ…」
あたしとのテンションの差がハンパじゃない。
「これやるよ。」
中田のカバンから出てきたのは可愛らしいピンクのラッピングがされたチョコ。
「何で?」
「ホワイトデーのお返し。」
あぁ、あれね。