オオカミ少年。

「…付き合わないよ。」

「え!?何で!!」

中田は勢いよく立ち上がってあたしをガクガク揺さぶる。

おえ、吐きそう…


「お前カッコいいって言ってたじゃん!」


確かにカッコいいなーって入学してからずっと思ってたけど…

女子なら分かるはず。

好きとカッコいいは違う。


「ちょっ、揺らさないでよ!」

「あ、悪い……で、何でっ?」

「だってあたし別に多田くんのこと好きじゃなかったし…」

「え?」


ポカーンとした中田の顔見てると、なんだか笑えてきた。普段の中田とは違う。

どうしてこんなに取り乱してるの?

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