オオカミ少年。
「…はい」
「サンキュー」
隣でニヤニヤしてる友達の視線が痛い。
「あ、ゴキブリ。」
「きゃあぁぁあ!!どこどこどこ!!」
女子とは思えない声量で大絶叫してしまったあたしを、ビックリした顔で見つめる友達。
と、笑いながら見る中田。
「あははっ、うっそー」
「ーっ!!バカ!早くあっち行って!」
また、やられた…
「平山、可愛いな」
「…っ、ムカつく…!」
「ほい、持ってて」
再びタオルをあたしに渡すと、走ってクラスメートの中心に戻っていった。
何なの、中田変。
「……何?」