【BL】腐男子な俺の恋フラグ
*父の悩み
私は槙の父親、陵介という。
突然だが、少し私の話を聞いてくれないだろうか?
妻、真奈美と結婚して1年。すぐに槙の姉、都を授かった。
私の職業は警察官であり、最近ストーカーだの若い女性を狙った犯罪だのが増えている事を知っている私は、都がそういった事件に巻き込まれないかひどく心配した。
だから私は自分の身は自分で守れるぐらい強くなりなさいと言って育ててきた。
だがな?
「今日ね、私の事ブスって言う男子が居たから、常識を教えてやるためにソイツの顔面強制整形してあげたの」
―――――こんなに強く育てとは誰も言ってない。
この時は都がまだ小学3年生で、槙は幼稚園の年少組の頃だった。家族が揃う唯一の夕ご飯の会話はいつもこんな話ばかり。もう少し違う話題はないものか…と思ったら妻の真奈美が私の心情を察してくれたのかそうそうと言って嬉しそうに私に別の報告をしてくれた。
「あなた、そのおかげでね。とうとう都、学校で番長って呼ばれてるらしいわよ」
―――別にそんな報告は望んでいない。