【BL】腐男子な俺の恋フラグ
また、こんな事もあった。
それは都が中学生で槙が小学校低学年の時だ。
たまたま休日で仕事が休みになった私は、都が熱心にリビングで読書している事に気づいた。運よく私の娘は反抗期や父親嫌いはなかったが、仕事の関係でコミュニケーションをとるのは夕飯時のみ。
たまには親睦を深めるのも良いだろうと思い、彼女に話しかけたんだ。
「都、何を読んでいるんだ?」
「んー?BL小説」
しかし返ってきた言葉は謎の単語だった。
「びーえる…?」
「えっとね、男の人同士が恋するお話の事よ」
「…そうか」
もうコレぐらいの事で驚かない精神を私は身につけていた。
別に娘の趣味を否定する気はないが、少し心配になったのは事実だ。
…もうコレ以上、変な方向に進化しないで欲しいと思ったんだ。
しかし、そんな願いも通じず少し免疫がついていたはずの私が度肝を抜くような事を都は言ったんだ。