【BL】腐男子な俺の恋フラグ


そうして新幹線で3時間。
俺はエンジェルたんと2人のデート気分を満喫した。言っておくが、コレは浮気じゃない。はたから見たらそりゃあ彼氏彼女のカップルだろうけど、エンジェルたんには申し訳ないけど、楽しかったので周りの視線は有難く受け取っておいた。なんだか久しぶりに優越感なる物を味わった気がする。


それからバスに乗って、到着したのはなんとも趣のある、風情のある、風格のある、ほら、いかにも京都!みたいな店の前に行き着いた。


店の名前は宇治・遠山と達筆に筆で書かれた看板がある。遠山の遠の字の部分には丸が同じ墨で書かれている。…うん、シブい。






「ここが俺の家だ」






うわー家にお呼ばれされちゃった!テンションマックスだぜ!
でも、エンジェルたんは親御さんに何て俺の事を紹介してくれているのだろうか?

もしかして“大切な人”とか?“片想いの人”とか?…ムフフ…


どうしよ…俺には律と言う人が居るんだけどなー…


そんな甘い妄想をしていると突然中からきれいな美しい人が現れた。






「あら、咲。よく来てくれたわ。ありがとうね」



「あぁ。それでこの人が…」




「まぁまぁ、本当に可愛い人。本当に男の子だなんて思えないわ」






え?何で俺の顔見てそのセリフ言うの?
それはエンジェルたんを見て言うセリフでしょーに。
あ、でもエンジェルたんは元から女の子だし。男の子って言う方がおかしいもんな。
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