【BL】腐男子な俺の恋フラグ


「「「「申し訳ありません!!」」」」






まさかの、お店の材料も品切れてしまったため、俺とエンジェル一家はお客様たちにお辞儀をする。

とりあえず即席の割引券を提供して帰っていただいた。たった2時間なのに次から次へと、しかも長居せずにお客様が転回していくのでなおさらだ。注文の品を食べ終わったら、あのおじさんが先を促して5分くらいで帰らせるからだ。


そして最後に出て行くあのおじさんに、ずっと居てくれたおじさんに即席無料券を手渡す。勿論の事この人は特別だ。






「どうや?コレで悲しい顔はせんでぐっすり寝れるやろ?」



「!…何で…」



「儂は意外と目ざといんや」





そう言っておじさんはクククと笑う。

そんなおじさんに俺は聞きたい事が1つあった。






「あの、1つ良いですか?」



「なんや?愛の告白か?」



「違います。…あの、そのですね。…何でここまでしてくれたんですか?…俺、あなたには失礼な事ばかりした記憶しかないんですけど」





するとおじさんは即答で言った。






「可愛いから」






うん、やっぱりこの人変態だ。
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