【BL】腐男子な俺の恋フラグ
「で、何故俺が“鈍感野郎”なんだ?」
先ほどの状況とは一変。律の声がとても冷たくなる。
さっきは温かいと感じた抱擁が今は逃がさないという束縛にしか思えない。
俺は冷や汗を少し流しながら白状した。いや、だって今更言うの、なんか恥ずかしいだろ?
…恐いから言うけど。
「…だって律は、俺の事全然分かってないって思ったかったから」
「どこが?2文字で答えろよ」
「全部!」
「アウト。3文字だ」
「そんな無茶な!じゃあ、律は2文字で俺が鈍感な所言えるのか!?」
すると律は抱きしめていた片腕を解き、
「ここ」
と自分の頭を指さした。
それは俺の頭がって事ですよね。というよりちゃっかり2文字だし。さすがは律さん!…じゃなくてだな。
「律さん、俺のメール見て帰って来る時刻にわざわざ玄関で待っててくれるぐらいだったから機嫌治ったんじゃないの!?」