社長と極上の生活


髪を乾かし、リビングへ行くと


杏花は実家の両親と通話中。


フッ、さすがに『親』の威力は凄いな。


あれだけ強張っていた杏花も


柔らかい表情になっている。


俺は杏花の隣りに座り、


静かに彼女の様子を見守っていた。


暫くして、電話を切った杏花。


愛らしい笑顔を向けて来る。


不安は取り除かれたようだ。


そんな俺らに、


「お夕食のご用意が出来ました」


「「 はい 」」


杏花の手を取り、ダイニングへ。


杏花のリクエスト通り、


ごまだれの冷やし中華と温野菜のサラダ。


それと手作りの杏仁豆腐。


「わぁ~杏仁だぁ~」


「杏花様のお好きなイチゴソースもございますよ」


「キャァ~~ありがとうございます!!」


村岡の杏仁は特製のイチゴソースを掛けるのが絶品。


嬉しそうに瞳を輝かせる杏花と共に席に着いた。


「「いただきます」」


「ごゆっくりどうぞ~」


< 101 / 337 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop