社長と極上の生活
髪を乾かし、リビングへ行くと
杏花は実家の両親と通話中。
フッ、さすがに『親』の威力は凄いな。
あれだけ強張っていた杏花も
柔らかい表情になっている。
俺は杏花の隣りに座り、
静かに彼女の様子を見守っていた。
暫くして、電話を切った杏花。
愛らしい笑顔を向けて来る。
不安は取り除かれたようだ。
そんな俺らに、
「お夕食のご用意が出来ました」
「「 はい 」」
杏花の手を取り、ダイニングへ。
杏花のリクエスト通り、
ごまだれの冷やし中華と温野菜のサラダ。
それと手作りの杏仁豆腐。
「わぁ~杏仁だぁ~」
「杏花様のお好きなイチゴソースもございますよ」
「キャァ~~ありがとうございます!!」
村岡の杏仁は特製のイチゴソースを掛けるのが絶品。
嬉しそうに瞳を輝かせる杏花と共に席に着いた。
「「いただきます」」
「ごゆっくりどうぞ~」