社長と極上の生活
「杏花さん、聞こえますか~?」
「………はい」
「では、練習したみたいに吐ける所まで息を吐いて~」
女医の掛け声で杏花は細く長い息を吐く。
何度も何度も練習してきたソフロロジー。
何故か、俺まで一緒に息を吐きながら
杏花の顔を見つめて……。
「フゥ~~~ゥ~~~んッ!!」
限界まで吐いた杏花が息を止める。
俺まで釣られて息を止めると、
「ご主人はお腹を下へ押してください?!」
「あっ、はい!!」
そう言えば、そうだった。
……ついうっかり。
女医に言われたようにお腹を下へ。
すると、
「んっ!!」
杏花が息を漏らし、苦しそうに。
「杏花?!」
「んっ」
僅かに頷く杏花。
必死に痛みを堪えている。
そんな彼女に……――……。