社長と極上の生活


「念の為、採血だけ宜しいですか?」


「はい」


「では、隣りの部屋で。それが終わったらそのままお帰り頂いて構いませんよ。次の検診まで、鉄分の多い物を頑張って取るように」


「はい、ありがとうございました」


「お世話になりました」


先生からエコー写真を受取り、要と隣りの処置室へ。


あれ?さっきの研修医さん。


「こちらへどうぞ」


爽やかスマイルで椅子へ促される。


にこやかな笑顔のまま、


針で刺された感覚も殆ど分からず、


あっという間に採血終了。


「お疲れ様でした。お大事に~」


「あ、ありがとうございました」


彼の爽やかな笑顔に釣られ


私もニコッと笑顔で挨拶。


その後、お会計も済ませ、自宅マンションへ。


何故か……無言のままの要。


表情までもが……ちょっとヤバい?


自宅へ到着しても無言のまま。


部屋着に着替えようと上階の寝室へ。


寝室のドアを開けた要は、


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