社長と極上の生活


要に秘密にして貰っているので、


自宅で『疲れた』素振りは見せられない。


16時にレッスンが終わると、私は急いで自宅へと向かった。


日中は斗賀を村岡さんに任せ、


要が帰宅するまでの間に自宅へ戻らねばならない。


最近は仕事が忙しいようで帰宅時間が遅いが、


稀に定時で帰宅する事がある。


と言っても、自宅で夕食を取るのではなく、


会食へ向かう前に一旦着替えに戻る。


そんな時に私がいなかったら、


絶対、要の事だから心配するに決まってる。


ホント、超が付くほどの過保護だからねぇ。


ついつい要の事を考えるだけで頬がゆるんじゃう。


彼の為なら、厳しいレッスンだって頑張れるもの。


彼の隣りに堂々と立つ為に。





自宅へ戻った私はサッとシャワーを浴びて、


村岡さんと入れ替わるように斗賀の元へ。


半日ぶりに眺める我が子につい目尻が下がる。


最近、ますます要に似て来た気がする。


男の子なのに睫毛が長い。


我が子に嫉妬しながら、柔らかい頬に口づけすると


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