社長と極上の生活
本当はね、要をちょっぴり驚かせたかっただけ。
『イベントでちょっと驚かせたいんですが……』
そんな冗談めいた私の一言に
会長夫妻があれやこれやと思考を巡らせ、
気付いた時には既にこんな状態。
自分で蒔いた種だけど、後悔はしていない。
それに、類は友を呼ぶっていうやつだと思う。
会長夫妻には素敵なご友人方が……。
私の我が儘を1つ返事で協力して下さり、
それも、皆、物凄く楽しそうにしている。
そんな表情を見たら、
『やめませんか?』なんて、口が裂けても言えないよ。
私はより一層身を引き締めた。
それぞれに己の力を最大限に発揮し、
そして、それは最高の形へと変化して行く。
大人になって忘れかけけていた気持ちが
ハッキリとした形で現れ出した。
その先にはきっと『最高の倖せ』が待っているはず。
私はかけがえのない時間を過ごしていた。
そして……――……