社長と極上の生活


「要様、何かお飲物をご用意致しましょうか?」


「ん、そうだな。珈琲を頼む」


「はい」


村岡には週3日で泊まり込んで貰っている。


つい先ほど、就寝の挨拶をしたが


寝るのは杏花だけであって


勿論、それを村岡は知っている。


だからこうして、


仕事をする俺に声を掛けてくれるワケだが。


珈琲を淹れてくれた村岡に


「もう、休んで」


「……はい。では、そうさせて頂きます。お休みなさいませ」


「ご苦労様、お休み」


就寝の挨拶をして、俺は再び仕事にかかる。





翌朝――――


まだ寝ている杏花を起こさないように


静かに出勤準備をする俺。


妊娠してから杏花は良く眠る。


妊婦には良くある症状らしく、


俺はそんな杏花に安堵する。


これって、我が子が無事に育っているという事だよな?


俺は出勤前に愛妻・杏花が眠る寝室へ。


静かにドアを開けると―――――、


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