社長と極上の生活
『出産は女性の体に大きな負担を与える』
育児書で学んだようで、
私には勿体ないほどの旦那様。
彼にとったら些細なことなのかもしれないけれど、
女性にとって(私にとっては)
これ以上ないほどに尽くされている。
そんな彼の頬にチュッとキスを。
不意に仕掛けられたキスに驚きつつも
嬉しそうな表情を浮かべた彼。
お礼とばかりに頬にキスをしてくれた。
反対の頬にキスをすると、またしてもお返しのキスを反対の頬に。
額にキスを落とせば、これまた額にお礼のキスが落とされる。
そんな風にキスをし合って、最後は唇に辿り着く。
私にとって彼がマーマンならば
彼にとって私は何なのだろう?
マーメイドのように自らを犠牲にするようなことは出来ていないから
きっとマーメイドにはなれない。
魅力的なヒロインになれなくても
彼にとってたった一人の女性であり続けられたらそれで満足。
『この旅行中くらい、俺を男として見ろよ』
思いがけない彼の愛にも触れられた。
この旅行で夫婦の愛を再認識できたことが何よりも宝物。