社長と極上の生活
「ですが、要様…」
「沢田、後は頼む」
「……はい」
沢田さんが要へ車の鍵を渡し、
「母さん、部屋で待ってて?」
沢田さんが気を遣ってくれ、村岡さんを説得。
「村岡さん、私なら大丈夫。メモを下さい」
「………はい」
買い物リストが書かれたメモを受取り、
村岡さん親子を残して、
私は要と共に買い物へと出発した。
車はオフィス街を抜け、国道を走り、
最近、出来たばかりの大型量販店へ到着。
立体駐車場に車を止め、車の外へ降りると
「杏花、バッグ」
「………」
「ん?!」
出た!! 超過保護な要様が。
「大丈夫だよ。これ、ショルダータイプだから両手が空くし」
「ん!!!」
眉間にシワを寄せて手を伸ばす彼。