社長と極上の生活


「斗賀の歯が結構生えてるでしょ」


「あ、……うん」


斗賀は生え始めが結構早くて、


5か月頃には数本生え始めていた。


「その歯にね」


「……ん」


「噛み切られてしまって」


「……何を?」


「何をって、……ここに決まってるじゃない」


「…………えっ?!」


杏花は自身の胸元に手を当てた。


しかも、その部分は双房の頂部分で……。


「噛み切られたって、切れたってことだよな?」


「っ……、だから、そう言ってるじゃないっ/////」


杏花の両肩を掴んで問い返すと


顔を紅潮させて答えが返って来た。


「痛むの?」


「うん、……かなり」


「出血は?」


「もう治まってる」


「えっ……」


「よくあるらしくて、一応塗薬貰ったんだけど、結構がっつりいかれたから中々治りそうになくて」


「あ、……それで苦痛な表情浮かべてたってわけ?」


「……うん。ごめんね」


「それが原因で熱が出たのか?」


「……うん」


あの野郎っ……。


生後10か月だろうが、そんなことは関係ねぇ。


俺の大事な杏花を傷つけるとはいい度胸だ。


俺でさえ、吸うか甘噛みしかしたこと無いのに!


噛み切っただと?!


ふざけんなっ!!

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