社長と極上の生活


視線の先に捉えたのは、赤く腫れて切れている患部。


痛々しい感じで、軟膏が塗られているのか少し光っている。


しかも、片方だけでなく、両方に。


拘束する手を解き、杏花の腰と肩を支え起き上がらせる。


「結構酷いな」


「……うん」


羞恥から胸元をすぐさま覆い隠す杏花。


そんな彼女のブラを無言で留めてあげる。


「ごめんな、気付いてやれなくて」


「……ううん」


かなりの痛みがあるだろうに。


出産するのも大仕事なのに、


出産しても尚、痛みと闘わないとならないとは。


女性の大変さを改めて実感する。


「暫くはハグ我慢するから」


「……なら、……大丈夫っ/////」


「ん?……今何て?」


両手で顔を覆い隠してるから聞き取れなかった。


彼女の両手を剥がすように取り除いて……。


「ん?」


「バック……ハグなら、大丈夫よ/////」


「あ~、うん」


ブラ姿を恥じらう杏花を背後からぎゅっと抱き締める。


勿論、胸元を回避して、腕で閉じ込めるように。


「杏花」


「……ん?/////」


俺の声に反応するように恥ずかしがりながら


顔を持ち上げ、俺の方に顔を僅かに振り向かせて……。


そんな彼女の桜色の小さな唇に唇を重ね合わせた。

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