社長と極上の生活


以前から水面下で進めて来た新企画。


『一条』ともなると、


複数のプロジェクトを


常に同時に進行させなければならない。


最近では、自社の他に


『一条ホールディングス』の代表として


会長と共に公の場に立つ事が多くなった。


杏花の出産を間近に控え、


俺は公私ともに充実している。


1日の仕事を終え、


17時40分、上階の居住フロアへ。


玄関のドアを開けると、


「お帰りなさい」


「!?た、ただいま」


―――――びっくりした……。


にこやかな笑顔の杏花がエプロン姿で立っていた。


俺の手から鞄を取り上げ、


「フフッ、驚いた?」


「ん?……んー」


2人で室内へと歩み進めながら


「実はね?沢田さんに『メールで教えて』ってお願いしたの」


「あぁ~なるほどな」


リビングへ着くと、

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