社長と極上の生活
「お帰りなさいませ」
村岡が出迎えてくれた。
「ただいま」
「お夕食のご用意は出来ております」
「ん、先に着替えて来る」
「承知致しました」
村岡は軽く会釈し、キッチンへと。
「杏花もここで待ってろ、すぐ着替えて来るから」
「うん」
愛らしく頷く彼女を残し、寝室へ。
お腹の大きな杏花に
俺が着替える為だけに
行き来させるのは心苦しい。
万が一、階段で転んだりでもしたら。
危険を回避出来るのなら
苦労を惜しまず、回避したい。
何度も何度も危険な目に
遭わせてしまったのだから。
これ以上、彼女を危険な目に
遭わせるワケにはいかないんだ。
俺は着替えを終え、洗面所で手洗いし、
杏花が待つダイニングへと。