社長と極上の生活
杏花は湯船にゆっくり浸かるタイプ。
彼女がのぼせないか心配で
俺もまた、ゆっくり浸かる。
大き目な浴槽とは言え、
さすがに高級ホテル並みの広さは無い。
動けば自然と肌が触れ合って。
しかも―――――、
「かっ…要、あまりこっちの方……見ないでね////」
タオルで隠しながら、
背中を向け気味な杏花が
頬をほんのり桜色に染めて、
甘美な声音で肩越しに囁く。
―――――落城寸前!!
完全に俺の理性の鉄壁を
次から次へとなぎ倒してゆく。
本人は全く以て無自覚な所が恐ろしい。
朝から晩まで
一体、俺をどれだけ悶絶させたら気が済むのか。
一時も離れず、そばにいたいが
きっと、24時間一緒にいたら
俺は確実に正気でいられない。
だって、今もこうして――――