社長と極上の生活
顎に当てられた指先は頬へとつたい、
優しく包み込むように添えられた。
彼の心地良い吐息が顔に掛かり、
鼻先から頬へ、頬から唇へと。
彼の柔らかい唇がゆっくりと這ってゆく。
軽く啄められた唇は、チュッと艶めかしい音を響かせ
緩められた彼の腕は、再び私を抱き寄せた。
何度も啄められた唇に軽く彼の舌先が触れて、
再び、チュッと艶気を帯びたリップ音が室内に響く。
「お腹の子が、ママをどうぞ……だって?」
「ッ////////」
すっかり治まった胎動の事を言っているのか、
要は妖艶な表情でキスを仕掛けてくる。
要とのキスは、段々と熱を帯びて。
啄んでは甘噛みし、舐め上げては絡め取られ
身体の芯から蕩けるような、甘い痺れに酔いしれる。
深夜に我が子に起こされた私達。
プレゼントされたのは『甘い時間』
嬉しいような恥ずかしいような。
でも、一番はやっぱり………幸せな気持ち。