社長と極上の生活


「実は先週の検診の時、既に子宮口が4㎝開いてたんだ」


「えっ?!」


私は思わず、布団を勢いよく剥いだ。


驚愕の表情を浮かべる私を


優しく微笑んで見つめる要。


自然と絡み合うお互いの視線。


「知らせてやれなくてごめんな?」


「……何で?」


私が不安の色を隠せないでいると、


「杏花に不安を抱かせたくなくて…」


「どういうこと?」


彼が何を言っているのか、全く理解出来ない。


子宮口が4㎝開いてる?!


それって、出産の前兆よね?


一体、何がどうなってるの??


私は首を傾げて、彼を見据えた。


すると、


「子宮口が開いていると言っても、杏花は初産だし、4㎝位なら問題は無いらしい」


「えっ?」


問題は無いって……ホント?


私に嘘を吐いてるんじゃないの?


私が疑いの目で見つめると、


「それに…」


要は優しい表情で話しを続けた。


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