いけないアルバイト Vol.1
 それにしても煩い店内だ。こんな所に一日中居たら、そのうちに耳がおかしくなってしまいそうで、早く儲けてサッサと辞めてしまおうと、初日からずっと考え続けていた。

 異常なほどに短いスカート。歩くのもおぼつかないくらい高いヒ―ル。 

 どっちみち、私達は客寄せのための見せ物にしか過ぎない。 

 パンツ?そんなに覗きたいのなら遠慮なくどうぞ、だ。 

 今日も金に目が眩んだ客がドブに金を投げ捨てている。 

 その殆どの客は涙目で、明日からの生活をどうしようかという悲壮感に包まれながらも、それでいてお札を紙切れのように使う。 

 ちょ―不思議な光景だ。
< 22 / 32 >

この作品をシェア

pagetop