青龍と桜
「咲月も聞かれたんだ?」
放課後、胡桃が話しかけてきた。
「ほら、昼、田中と話していたじゃん!」
胡桃の言葉が何のことかわからず首をかしげた私に、真理が付け足す。
「あぁ…うん。2人も?」
「うん」
「きかれたよね~」
胡桃と真理がそれぞれ答える。
「真理なんて、夜桜さんに姫が助けられたっていうのを聞いて、浜里さん本人にまで聞きにいってたんだよ!」
胡桃が呆れたように真理をいじる。
「だって~夜桜さんだよ?!あたし憧れてるんだぁ~!少しでも情報が知りたいんだもん!」
真理は目をキラキラさせながら語る。