青龍と桜


4人で帰る帰り道。

「いつから?」

私がぽつりと尋ねる。

「き、昨日からだよ」

美花は更に顔を赤くして、はにかみながら答える。

「昨日って、夜桜さんに助け出されたあと?」
「うん、琢磨がお前をこんな目に合わせてすまないって、謝ってきて。私、琢磨のせいなんて思ってないし、むしろ間近で夜桜の舞を見れて、ラッキーなんて思ってたり」

そう言って美花はいたずらっ子のように笑った。

「それから、琢磨が、これからも俺が総長でいることで、危険な目に合うのはわかってるけど、俺に守らせて欲しいって。そう、言ってくれたの」

総長のことを話す美花は、本当に彼のことが好きなんだということが伝わってきた。


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