青龍と桜
一方、青龍の方でも、騒ぎになっていた。
白亜とのケンカは若干白亜に武があった。
それが夜桜の登場で、少しずつではあるが五分…いや、優勢といえるようになっていた。
ただし、彼女は完全に青龍の味方というわけではないらしく、ケンカ両成敗といった感じで、白亜同様、怪我人は出ていた。
「なぜ、あいつがいるんだ」
相手を伸しながら忌々しげに呟くのは、青龍の総長、新田だった。
「でも、彼女の出現で、俺たちは優勢までもっていけてるのは、事実ですよ」
こちらも丁度一人を倒した副総長である池上が、新田に意見する。